バイト師匠の日記

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メルカリネイティブがセール品は買わない理由とこれからの販売戦略

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Abemaテレビのニシノコンサルという番組が面白いので毎回みているんだけど、その中で石川涼さんが話していた「若者のセール品に対する考え方」が面白かったので考えをまとめます。

 

メルカリネイティブ世代はセール品に魅力を感じない。

理由はセール品は価値が低くてメルカリで売れないから。

これ、かなり衝撃的じゃないですか?

普通はセール品はお得だと思うじゃないですか。でも若い人たちはセール品は価値が低いモノだという感覚なんです。この真逆の価値観が最高に面白い。

 

 

例えば、気に入った2つのバッグがあったとします。価格は同じ10万円ですが1つはセールで50%OFFになっています。あなたならどっちを買いますか?

私たちおじさん世代はセール品一択です。5万円も得なんだから当たり前です。

でも生まれながらにしてメルカリを使っているメルカリネイティブ世代は違います。買い値じゃくて「売り値」で判断しているんです。

セール品は買い値は5万円でお得に見えますが、メルカリで売ろうとしたら1万円にしかなりません。一方10万円のバッグは人気が高いので、メルカリで8万円で売れます。

つまり、10万円のバッグが実質2万円で買えるということになります。

何かを買うときに「売ること」のこと考えて行動しているんですね。

おじさんたちもマンションとか車みたいな高額品ならわかる。でもファッションとか日常の買い物でも売ることを考えてるとは驚いた。その発想はなかったな。

 

もちろんメルカリは知っているし、世界展開する素晴らしい会社だと思っていましたが、自分自身ではメルカリのサービスを利用したことがありませんでした。

だから、メルカリは家にある不用品を誰かに安く売るサービスだと思っていました。

でもいつの間にか、若者の中にはメルカリが生活の中に浸透して商品を売ることのハードルが下がっていました。これすごく良いことです。

消費者でありながら個人ショップのオーナーでもあるということです。

だから商品を買う時は「仕入れ」の感覚があるんだろうね。

うん、めっちゃいいやん!

若い時から経済の感覚を勉強できるから自分でビジネスをしようとする人もこれから増えてくると思います。

 

逆に小売企業側は超大変です。小売業界は激震中の激震です。

セールをすればするほど売れなくなる時代に突入します

若者をターゲットにした商品では販売手法が通用しなくなっちゃいます。

「あらかじめ定価を引き上げてから値引きしてお得に見せて販売する」という手法では戦えなくなってくる将来が近いうちに来ると思います。

もちろんおじさん世代はまだまだいけますが、メルカリネイティブ世代は真逆の価値観で購買行動をしているので販売戦略を見直さないといけません。

 

これからの販売戦略は商品価値を継続すること

今までの商品は売る時が一番価格が高くて、そのあと値段が下がっていきます。

新築住宅なんて一番いい例だよね。買った瞬間に売り値が一気に下がる。

アパレルも大量生産して売れ残りをセールで売るなんてことを延々繰り返しています。

そうじゃなくて、いかに商品の価値を継続させるかをデザインしないといけない。

商品価値が継続すれば、売れやすくなるので、買いやすくなるよね。

そうなると、企業がまずやるべきことは「セールを辞める」ことだ。

値段を下げることは価値をさげることだ。

これはいままでの販売システムをひっくり返す、大きな出来事だろう。

既存企業はなかなか対応できないかもしれないが、これは時間の問題です。

 

いつ大きな転換期がくるのか今から楽しみでしょうがない。