バイト師匠の日記

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決断のスピードと納得性

ビジネスを進めていくうえで大事な要素として「決断のスピード」があります。変化の激しい時代ではお金よりも時間の方が重要だったりします。だから決断は速い方が良いというのは周知の事実です。

でも決断は速い方が良いとわかっていながら、世の中には決断が遅い組織が多数を占めています。これはなぜでしょうか?
社員数が多いから?
経営陣が高齢者だから?
斜陽産業だから?
どれも一理ありそうですが、僕は違う考えを持っています。

それは「決断する人の数」です。

100人で決断する場合は100人が納得する答えを出さないといけません。でも100人全員が納得することは不可能に近いです。全員の納得は無理ですが最終的に着地しないといけないので、議論や話し合いをして最終的に多数決で決めるなんてことになります。これでは時間もかかる上に無難な結論ばかりになってしまいます。

一方で一人で決断すれば一瞬で終わります。たとえ1万人の大きな組織であったとしても一人で決断する組織は決断が速いです。だから社員の数や年齢や業界は関係ないと思っています。

でもこの考えを突き詰めていくと独裁にたどり着きます。確かに独裁はスピードが圧倒的に早いですよね。でも独裁には「メンバーの納得性」の問題があります。メンバーが決断に対して不満を持ってしまうんですね。この不満が組織の中で増殖していくと組織は崩壊してしまいます。だからスピードだけを追ってしまってもいけないわけです。

決断のスピードを速めると同時に、メンバーの納得性をどう確保していくかが重要です。実はこれがとても難しいんです。決断の速さと納得性は相対するものだからです。決断を速めるとメンバーの納得性は低くなりますし、納得性を上げると決断は遅くなります。

この問題をいかに解決するかがカギになるのですが、私自身もまだ答えはありません。が、いま考えていることとしてはこんなことです。

会社のビジョンや方針を社員全員が納得していること
決断者を信用していること
決断後のフォローをすること

ここらへんが重要なんじゃないかと考えていますが、また時間のある時に深掘りしてみようと思います。