バイト師匠の日記

1000人超の採用担当と会って気づいたことを発信。採用のお手伝いをしています。テーマは転職,仕事,求人,バイト,社員,採用,中途など

「アドバイスしたい」をデザインする

SNSでよくあるんですけど、他人のコメントに対してアドバイスしてくる人っていますよね。
「それ間違ってるよ」
「こっちの方がいいよ」
「つまりこういうことだよね」
これはいい方だけどきつい人は喧嘩腰で突っかかっていってたりします。
これは人間の心理を良く表しているなぁと思うんだけど、誰かにアドバイスがしたいんですよね人間は。アドバイスがしたくてたまらないんですよ。アドバイスして相手に感謝されたいんです。いわゆる承認欲求なんですが、自分の存在意義の確認作業でもあるんですね。

 

正直言われた方はたまりません。お願いしてもいないのに勝手にアドバイスしてきても「知らんがな」です。このアドバイスしたい欲求は本人は自覚していません。だから今後もアドバイスしまくります。この誰にも喜ばれない自己中心的なアドバイスしたい欲は周りに迷惑な存在ですが、このエネルギーってもったいないと思うんですよ。
欲のエネルギーは強いので何かに有効活用できないものかと考えていました。

そしたらですね、もうすでにあったんですよ。

ニュースアプリの「NewsPicks(ニューズピックス)」です。

newspicks.com

このアプリはさまざまなニュース記事に対して自分の意見や感想を述べることができるサービスです。ニュースって事実を伝えるものですが、そのニュースをどうやって解釈するかって人それぞれですし、色んな視点の意見が聞けるので面白いですよ。

ニュースアプリということで読者層もビジネスマンや経済に興味のある人たちが多いので変な炎上もありません。
ホリエモンなどの著名人もコメントしていたりするのですが、自分で投稿することもできます。自分の投稿が良ければいいねをもらえます。Twitterはターゲットが広すぎるので初心者はいいねをもらえにくいですが、ニュースピックスは読者層が近いのでいいねをもらいやすいので承認欲求が満たされやすいです。アドバイスしたい、ひとこと言いたいという欲求を見事にサービスに昇華させているなぁと感心しました。

また、ビジネスシーンの中でもこの「アドバイスしたい」の心理を有効活用できるので書いておきます。

上司にあるプロジェクトの承認をもらいたい場合は、完璧なロジックで提案するんではなくて、あえて突っ込みどころを用意しておくんです。そして、上司からアドバイスをもらって、上司と一緒にプロジェクトを成功させるんです。上司を仲間するんです。そうすると上司も気分が良いし、プロジェクトが成功したら自分の評価も上がります。ウィンウィンです。

お客さんとの交渉も同じ方法が使えます。
お客さんの課題をこちらが一方的に伝えるのでなく、お客さんの課題を一緒に考えて、解決方法のロジックを外堀から埋めていき、お客さんがあなたに課題解決のアドバイスをしてくれたら勝ちです。その時すでにお客さんはあなたの仲間になっているからです。

難しいテクニックですが、応用の仕方はいろいろあるので試してみてはいかがでしょうか?