バイト師匠の日記

1000人超の採用担当と会って気づいたことを発信。採用のお手伝いをしています。テーマは転職,仕事,求人,バイト,社員,採用,中途など

待ち時間はストレスかスパイスか

先日子供を連れて水族館に行ってきました。人が多いのは覚悟していたんですが、やっぱり多かった。今回は友達家族との付き合いで行きましたが、そんな理由でもなければ行くことはないでしょう。僕は人込みが苦手なんですね。

人込みが嫌いな一番の理由は「待ち時間」です。遊園地のアトラクションの待ち時間や飲食店の行列、渋滞、買い物のレジ待ちなどはとてもストレスなのです。だからできるだけ人混みを避けて生きています。

人混みが苦手な僕目線での気づきがあったので記録しておきます。

無駄を楽しむ

僕は待ち時間は単純に足が疲れるし、時間が無駄だしストレスとしてかんがえていました。でも周りを見ていると意外とみんな待ち時間を楽しんでいることに気づきました。最近あった出来事を話したり、趣味の話をしたり、パンフレットを見ながら話をしていたり、子供はあっち向いてほいなど手を使った昭和のような遊びをしています。

確かに私も友達家族と久しぶりの再会だったので昔話や近況で盛り上がりました。こういった何気ない会話は無駄な時間じゃないとできません。水族館に入ったら魚を見ることが目的になるので雑談をする暇はありません。もし待ち時間がなかったら友達とゆっくり話時間はなかったでしょう。

無駄を楽しむという発想はなかったのでこれは良い気づきでした。

待ち時間はスパイス

「空腹は最高のスパイス」という言葉があります。人は満幅の状態で食べるステーキより1日断食したあとのお茶づけのほうが美味しいと感じます。つまり「ストレスをかけると楽しさが倍増する」のです。これは待ち時間も同じ事が言えて、待つことで早く見たいのに見れないというストレスを感じることにより、待ち時間無しに見るよりも楽しさが倍増するんですね。待ち時間というスパイスのおかげで水族館も楽しめました。

 

人込みが苦手というのは今後も変わりませんが、無駄な時間の大事さに気づいた今回の旅はとても収穫がありましたー。

 

自分にしかできない仕事 VS 誰にでもできる仕事

社会人生活をしていると様々な矛盾と対峙していくことになります。
それは、売上と顧客満足の関係だったり、上司の理不尽な要求だったりします。今回の考えてみたテーマは「仕事の向かい方」についてです。

自分にしかできない仕事=個別最適

個人としては、自分にしかできない仕事をやりたいと考えるのは当然な流れです。そこに自分の存在意義を感じるし、生き残るための戦略でもあるからです。これは個別最適の考えだといえます。
実際に実績を出しているハイパフォーマーは独自のコミュニケーションやノウハウを持っているので、後任に仕事を引き継いだらパフォーマンスが落ちてしまったという現象はよくあります。

誰にでもできる仕事=全体最適

一方で規模の大きな会社は真逆の考えをします。一人のハイパフォーマーがいる組織よりも全社員が同品質のサービスを提供することの方が利益になるからです。これは全体最適の考えですね。
同品質のサービスを提供するというのは私たちが想像するよりも重要なことです。それは「ブランド」を作っているからなんですね。

 

ではタクシーを例にみていきましょう。

個別最適でいうと、個人タクシーや地元のタクシー会社ですね。特に個人タクシーは自由度が高いのでお客さんに満足してもらおうと独自でサービスを考えます。社内に自由に食べれる飴玉を置いたり、音楽をかけたり、会話で楽しませたりと乗客の満足度を上げる施策を実行するでしょう。満足頂いたお客さんは顧客になり、今後の売上の向上につながります。

全体最適では日本交通のタクシーが良い例です。日本交通のタクシーはどれに乗っても接客応対は良いしや安全運転です。社員教育を徹底しているため、どのタクシーに乗っても同じ品質のサービスを提供できるのです。これは日本交通なら安心だというブランドになっています。だから日本交通ではどんなによいサービスだったとしても、ドライバーに独自のサービスをさせません。同品質のサービスが提供できなくなるからです。

このように双方にメリットとデメリットがあるのが分かりますね。どちらが正解ではなくそれぞれの生き方や価値観によって変わってきます。だから自分で自由に決めて良いのですが、選択が難しい方に向き不向きのアドバイスをして終わります。

自分にしかできない仕事派(個別最適)に向いている人

・将来独立したい、フリーランスを目指している
・個性を大事にしている
・上昇志向が強い
・稼ぎたい人
・リーダータイプ

誰にでもできる仕事派(全体最適)に向いている人

・安定を大事にしている人
・効率を重視している
・チームワークを大切にしたい
・勝ち馬に乗りたい
・保守派

こんな感じかなーと思います。

 

また、客観的に自分キャリアを評価してもらうのも一つの手ですね。

経歴と価値観から天職を診断できるVIEW は3分でサクッと診断できました。

興味ある方は自分のキャリアをチェックしてみてください。

 

決断のスピードと納得性

ビジネスを進めていくうえで大事な要素として「決断のスピード」があります。変化の激しい時代ではお金よりも時間の方が重要だったりします。だから決断は速い方が良いというのは周知の事実です。

でも決断は速い方が良いとわかっていながら、世の中には決断が遅い組織が多数を占めています。これはなぜでしょうか?
社員数が多いから?
経営陣が高齢者だから?
斜陽産業だから?
どれも一理ありそうですが、僕は違う考えを持っています。

それは「決断する人の数」です。

100人で決断する場合は100人が納得する答えを出さないといけません。でも100人全員が納得することは不可能に近いです。全員の納得は無理ですが最終的に着地しないといけないので、議論や話し合いをして最終的に多数決で決めるなんてことになります。これでは時間もかかる上に無難な結論ばかりになってしまいます。

一方で一人で決断すれば一瞬で終わります。たとえ1万人の大きな組織であったとしても一人で決断する組織は決断が速いです。だから社員の数や年齢や業界は関係ないと思っています。

でもこの考えを突き詰めていくと独裁にたどり着きます。確かに独裁はスピードが圧倒的に早いですよね。でも独裁には「メンバーの納得性」の問題があります。メンバーが決断に対して不満を持ってしまうんですね。この不満が組織の中で増殖していくと組織は崩壊してしまいます。だからスピードだけを追ってしまってもいけないわけです。

決断のスピードを速めると同時に、メンバーの納得性をどう確保していくかが重要です。実はこれがとても難しいんです。決断の速さと納得性は相対するものだからです。決断を速めるとメンバーの納得性は低くなりますし、納得性を上げると決断は遅くなります。

この問題をいかに解決するかがカギになるのですが、私自身もまだ答えはありません。が、いま考えていることとしてはこんなことです。

会社のビジョンや方針を社員全員が納得していること
決断者を信用していること
決断後のフォローをすること

ここらへんが重要なんじゃないかと考えていますが、また時間のある時に深掘りしてみようと思います。

 

今の遊びが未来の仕事になる

タイトルだけ見ると「甘いこといってるんじゃねーよ」という声も聞こえてきそうですが、これは真面目にそう思っています。というのも、今ある仕事が昔は遊びだったという事実があるからです。もちろん全てではないですが、新しい仕事の大半は遊びじゃないかと思います。

 

プログラマーは今は立派な仕事として認知されていますが、インターネットが普及する前はパソコン好きが趣味でプログラミングを組んでゲームを作ったりしていました。彼らにとってはプログラミングは遊びだったんですね。

 

ジムインストラクターもそうです。昔は身体を鍛えるのは個人の趣味でしかありませんでした。しかしトレーニング人口が増えてくると、趣味だった筋トレが仕事になっていきました。

 

最近の例で言うとユーチューバーもそうですね。今や小学生のなりたい職業として認知されています。そんなユーチューバーも最初から稼げる仕組みはなかったので、趣味で始めた人がほとんどです。

他にも○○アドバイザーとか○○コンサルタントとかも同じですね。

つまり、こういうことが言えそうです。

 

人が集まる場所にはビジネスが生まれる

 

そう考えると、今は仕事になっていないけど、今後はやりそうな遊びは将来の仕事になるんじゃないかと思うわけです。

で、今後仕事になるんじゃないかという趣味や遊びを考えてみました。

料理

料理が趣味の人は多いですが、料理が仕事になっているのは飲食店のような企業と消費者を結ぶBtoCビジネスくらいです。今は料理好きの人が注目されるのはインスタやレシピ動画だったりしますが、まだまだ仕事にはなっていません。ここは将来的には個人がマネタイズできるような職業が出てくると思います。

ゲーム

ゲームは昔から遊びですが、最近はeスポーツが注目されていたり、ゲーム実況動画が人気がだったりします。これは良い傾向ですね。プロゲーマーとしての道はまだまだ厳しいと思いますが、それ以外の職業が生まれるのは時間の問題ですね。

お笑い

最近面白いなと思っているのがテレビ以外の芸人さんの活躍です。テレビで活躍できている芸人はほんの一握りなのでほとんどの芸人は日の目を見ることがありません。多分芸人さんもそれに気づいているんだと思うんですね。そこでイラストを書いたり、動画配信したり、起業したりと新しい動きをみせています。いいことですね。私はお笑いは時代を超えたパワーを持っていると考えています。このお笑い力は感性なので人工知能では代替えできないものです。テレビ以外の道でお笑いが仕事になっていくはずです。もちろんこれは、芸人だけでなく一般の人も同じです。

 

これからどんな新しい仕事が生まれてくるのか楽しみでなりません。

 

戦略は戦いを略すこと

仕事をしているとたくさんの敵が現れます。それは
仕事をしない上司だったり、
理不尽な要求をする顧客だったり、
膨大な雑務だったりします。

 

私たちはこれらの敵を「どうやったら倒せるか」の戦略を考えてしまいがちです。戦わないとこちらがやられてしまうから当然ですよね。もちろん戦うべき時もあります。ただ、戦えばそこに勝ち負けが発生し、敗者が生まれてしまいます。相手に勝つことは良いことの様に思えますが、勝てば勝つほど敗者の恨みを抱えることでもあるんですね。

 

だから最も賢い方法は「戦わずして解決する」です。そもそも戦略は戦いを略すと書きます。仕事の敵も戦いを略すことを第一に考えてみるのがいいです。

 

嫌な上司を論破しようとしたり、陰口を言って評判を下げたり、上司より上の役職へ密告したりして戦うことは得策ではありません。それよりも上司を味方にして共通の敵を作った方がいいし、上司のメリットと自分のメリットの最大公約数を見つけたほうがよっぽどいいです。

 

嫌な顧客に関しても、理不尽で悪質なお客さんに対峙して消耗するよりも、お客さんを捨ててちゃんと評価をしてくれる新しいお客さんに注力をしたほうが生産的です。

 

膨大な作業量の仕事も考え方は同じです。10個ある仕事の優先順位をつけて対応するではなく、10個の仕事のうち5個を捨てることを考えないといけません。そもそもこの仕事はやる意味があるのか?誰かに任せられないか?など自分でやるべき仕事と選別します。

 

このように「戦いを略す」はとても大事な考えです。他にも応用できますので自分のことに置き換えて考えてみてくださーい。

 

 

親しい人ほど合理的な判断はNG

気になったフレーズや感心したことがあったらスマホのメモに残すようにしています。そのメモを見返していたら「家庭で合理的な判断をすると崩壊する」とあった。これは誰が言ったのかどこで見たのかは覚えていないがこの言葉は結構心理をついています。この言葉が刺さった理由は心当たりがありまくるからです。

僕は普段から物事を合理的に判断してしまう悪い癖があるのですが、振り返ってみると家庭内でのトラブルはいつもこの合理的な思考が原因であることがわかりました。

エコバッグの乱

ある日奥さんがエコバックを買って僕に得意げに見せてきました。

「これカワイイでしょー、エコバッグ買っちゃった」
「へー、いくらしたの?」
「2000円」
「そっか、じゃレジ袋が3円だから・・・(スマホ電卓で計算)・・・666回で元が取れるってことだね」
「ふんっ、もういいよ(怒)」

この後しばらく奥さんは機嫌が悪かったです。はい、これは僕が悪いですね。ここでエコバッグのコスパなんていう合理的な判断はいりませんw。

片付け事件

またある日、家の中がごちゃごちゃしてきたから部屋の片付けをしようとなりました。僕は片付けの本質は捨てることだと考えています。でも奥さんは整理整頓が片付けだと理解しています。
僕が片付けをやると何でも捨ててしまうことを奥さんは知っています。だから「この部屋は私が掃除するから、あなたは子供の面倒をみて」という指令がでました。確かに子供が家にいるとなかなか片付けは進みません。僕は子供二人を連れて遊びに出かけました。そして夕方に家に帰ってきました。

3分でキャリア診断!日本初AIキャリアシミュレーション『VIEW』

「ただいまー」
「おかえりー、ここ見て!キレイになったでしょ?」
「そうだね。でも、ここだけしか終わってないの?」
「そうよ、悪い?一回全部出して片づけるから大変なのよ」
「一日やった成果がこれだけ?」
「うるさいな!もう辞めた。自分でやったら?」

はい、この後もしばらく怒っていました。これも僕が悪いですね。成果ではなくプロセスを褒めないといけなかったです。反省です。

些細なことですが、このようなことが他にもあるとこに気づかされました。そしてビジネス視点と家庭視点は別物だということを理解しました。家庭に合理的視点は持ち込んだらダメなんですね。

当り前のことですが、これは自分にとっての大発見でした。よくよく考えてみるとこの非合理性は人間の生き抜く本能なのかもしれません。

・自分の赤ちゃんが一番かわいいと思う
・子供が加害者でも味方になってあげる
・恋人に逢うために5時間かけて運転する
・子供の為に犯罪を犯す

このように赤の他人だったら合理的に判断できますが、親しい人には合理的に判断できなくなる場面があります。逆説的ですが非合理的に接することができれば親しくなることができるし、合理的に接すれば人は離れていくということなのかもしれません。

うーん、なかなか深いテーマですね。

ただ今回の件で改めて、家族には非合理的に判断していこうと心に決めました。無償の愛です。頑張ります。

 

歯医者の問診票を行動経済学の考えで改善

先日銀歯が外れてしまいまして、歯医者に行ってきました。歯医者に行くのは5年ぶりくらいで本当に久々です。

その歯医者は初めてだったので問診票を渡されて記入することになりました。今回来院した理由や、アレルギーの有無、過去の歯の治療の有無や麻酔によるトラブルの有無などを答えていきました。

で、最後の質問は「治療について」で次の2択からの選択でした。

□痛いところだけを治したい
□この機会に悪いところは全部治したい

私は痛いところだけを治したいにチェックして提出しました。が、この質問もったいないなぁーと激しく思ってしまいました。

歯医者さんの視点で考えると後者の方が利益になるのでおススメしたいのだと思います。
でも患者さんの視点で考えると「気になる箇所はあるけど全部治したいとは思ってない」「高額だった時に断りづらい」などがあります。後者をチェックするのは「全部治したいと思っていた人」だけです。それ以外は迷ったあげくに私と同じ前者をチェックしてしまうのですね。患者視点を持ち合わせていないばっかりにせっかくの見込み客も取り損ねていると感じました。

実際、私も歯並びが悪いことや歯石、歯の黄ばみなどの気になる点はあったんですが、「全部治したいか」というとどれだけの費用と時間がかかるのかわからなかったので「部分だけの治療」にチェックをしたんですね。

そこで勝手ながらこの歯医者に問診票のアドバイスをしてみます。

□痛いところだけを治したい
□他の歯の健康状況もチェックしてもらいたい

どうですか?これだったら私は完全に後者をチェックします。他の方のチェックも増えると思います。

このように他者目線で考えることで、お金と時間を使わなくても売り上げを増やす方法があるんですね。今回は歯医者の問診票でしたが、いろいろなことで応用ができると思いますよ。

それにしても歯を削る「キュイーーーン」の音は慣れませんね。

現場からは以上です